Visionary

ALL FOR FUN

人の心に一灯をともす 陶芸家 河井寛次郎の言葉。

f:id:wakuwork:20210612183331j:plain

 

先日、人間学が学べる「致知(7月号)」を読んだ。

そこには、陶芸家 河井寛次郎の残した言葉ついて綴られていた。(河井寛次郎記念館学芸員 鷺珠江 著)

一度、京都の河井寛次郎記念館に足を運んだことがある。
静寂な空間の中に置かれた、素晴らしい作品の数々。
説明書きもほとんどなく、自由を尊重する寛次郎らしい落ち着いた環境だった。

寛次郎は、心に響く多くの言葉を残している。

今回の致知には、私の好きな言葉がいくつか紹介されていた。

「暮らしが仕事 仕事が暮らし」
住居が仕事場であり、仕事場が住居であったため、寛次郎にとって仕事も暮らしも渾然一体でした。


寛次郎の次元や境地には程遠いが、コロナ禍でのリモートワーク中心の働き方になって、ふと思うときがある。
日常生活の中で仕事をすることは、非常に意義深いことなのではないか、と。
仕事場と暮らしが物理的に離れているのが当たり前だったこれまで。
今、暮らしの側から、いや、暮らしと仕事が渾然一体となった自分自身の中から生み出す可能性にチャレンジしたい、と思う。

「鳥が選んだ枝 枝が待ってゐた鳥」
私たちは枝を選ぶ鳥は見えても、なかなか鳥を待つ枝には思いが至りません。
寛次郎は物事の両面性、多面性を問う人でもありました。


時々、この言葉を思い出す。
ついつい近視眼的に、同じ方向からしか見ていない、思考していないことがある。
多面的に、本質的に物事を捉える自分でいたい。

「新しい自分が見たいのだ 仕事する」
この寛次郎の言葉もよく知られていますが、自分で自分を束縛せず、常に新しい世界を探求し続けたのです。


いつもこの言葉に勇気づけられる。
自分の可能性を信じよう。
自分の可能性に蓋をしないでおこう、と。

数多くの本を書かれている ソフィアバンク代表 田坂広志さんの言葉が思い出される。

仕事の報酬とは何か。
それは、成長である、と。

仕事を通じて、日々成長し、自分の可能性を広げ、新しい自分を発見し続けたい。