新型コロナ感染が続く中、毎日の生活に疲れを感じる人が増えているのではないだろうか。
先日、「精神科医がすすめる 疲れにくい生き方(川野泰周 著/クロスメディア・パブリッシング)を読んだ。
疲れる原因や具体的な対処方法などが書かれていて大変参考になる。
著者は、精神科医で禅僧でもあられる。
特に印象に残ったキーワードは、「受け入れる」と「気づく」だ。
私たちは、生きていく上で、ネガティブな感情を抱く時がある。
その時に大切なことは「その感情を、そのまま受け入れる」ことなのだそうだ。
悲しさや苦しさといった感情を自分の中で拒否し、自分の感情を抑制することは、自分を痛めつける要因となるらしい。
悲しい時は悲しみに浸ること自体が、回復のプロセスなのだ。
また、
「自分は今こんな感情を持っている」といったことを認識すること。
「今、自分の心が苦しいんだな」ということに気づくこと。
そして、そんな気持ちを持つ自分を認めること。
これらのことが大切なのだそうだ。
さらに、「自分を責めいているな、悩んでいるな」と気づいた時は、それを意識化(見える化)すると良い。
「見える化」するための具体的な方法も、この本には書かれている。
それは、「インターベンションブレスレット」。
自分を責めていることに気づいたら、手につけたブレスレットを、反対の手に付け替えるということを繰り返す方法だ。
人は、自分の中で起こっていることを観察するのはとても苦手だ。
それを、ルーティンの動作に置き換えることで「見える化」し、そのことが心のパターンを見直すきっかけとなり、ひいては穏やかな気持ちへとつながっていく。
自分の感情を、そのまま受け入れること。
そして、自分の感情に気づき、認めること。
気づいた時には、意識化(見える化)すること。
これらのことを日常生活の中で、少し心に留めておきたい。