以前、wowowの連続ドラマ「プラチナタウン」を観たことがある。
高齢化が進むと同時に巨額の負債を抱える地方の街。
商社マンから故郷の町長に転身した主人公を中心に、高齢者が集い元気に暮らせるプラチナタウンに変身させようと、夢のプロジェクトに臨む人々の姿を描くドラマだ。
このドラマで、あらためて「高齢者の笑顔の力」について考えた。
これまでの行政は、道路の建設や工場の誘致など、企業や若い世代を街に呼ぶことで、財政難の克服に取り組もうとしていた。
だが、夢のプロジェクトは違った。
高齢化が進む街で、高齢者の笑顔をど真ん中に、これからの未来を描き、奔走したことが大きな転換点となった。
豊かな自然、素敵な介護施設、介護に携わる職員の方々の笑顔を、行政が力強く支え、多くの高齢者の笑顔が、人々の笑顔を呼び、活性化していく街。
そんなイメージが湧いてくるドラマだった。
先日、「スマート・エイジング」という言葉をネット記事で見た。
スマート・エイジングとは、東北大学が提唱している少子化・超高齢社会における新しい概念だ。
年齢を重ねるにつれて物事の見方が深まり、視野が広がることで人生が豊かになっていくことを意味するそうだ。
高齢期をマイナスにとらえるのではなく、年齢を重ねるからこそ人として成長でき、笑顔でポジティブに生きることができる、という考え方だ。
高齢者の笑顔には、周りの人を笑顔にする力がある、と思う。
私たちは、毎年、年齢を重ねている。
誰もが、高齢者になっていく。
だからこそ、今日の高齢者の笑顔は、地域の人々に未来を、そして社会全体に希望を提供できるのだと思う。
「2022年危機」という社会保障制度の危機が迫っているらしい。
戦後のベビーブームで生まれた「団塊の世代」が、来年から75歳を迎える。
それに伴い、医療や介護の現場を担う職員の人手不足が深刻になるとともに、高齢者医療のための費用も急増し、制度の持続可能性が大きく揺らぎかねないそうだ。
これから、ますます大切なこと。
それは、高齢者をはじめ、人々が安心して暮らせるための医療・介護職の環境整備、様々な制度や仕組み、社会づくりだ。
そして同時に、2022年危機が迫る今だからこそ、スマート・エイジングの考え方や生き方が、ますます大切になってくるように感じる。
年齢を重ねるにつれて物事の見方が深まり、視野が広がることで人生が豊かになっていく。
このような一人ひとりの意識や行動も、社会の課題解決や社会全体の笑顔につながるのかもしれない。
今から、自分が好きな学び直しのための情報を、少し探してみよう、と思う。