コロナ禍で冷凍食品の需要が高まっている。
確かに、まとめ買いもできて、保存も長くでき、便利だ。
何よりも、美味しさは大きな魅力だ。
冷凍食品といえば、冷凍食品業界に革命を起こした人がいるという。
冷凍機メーカー「株式会社テクニカン」の創業者、山田義夫社長だ。
山田社長は、奇跡の冷凍機と言われる「凍眠」を開発した。
「凍眠」は、それまでの常識を覆し、「液体凍結」という方法で食品を凍らせる。
魚や肉などの食材やフルーツはもちろん、高級レストランの料理や銘酒「獺祭」までも、驚くほど瞬時に凍らせることができる。
そのことで、凍結品から解凍時に、旨みや水分を含む液体(ドリップ)が発生することなく、冷凍前とほとんど変わらない美味しさと食感で食べられるのだという。
素晴らしい。
ではなぜ、山田社長は、この画期的な冷凍機を開発できたのだろう。
その大きなきっかけは、山田社長の「大好きな趣味」からだった。
山田社長は、学生時代、毎日のように遊び回っていたという。
あきれた母親に、高校を中退させられたというから驚きだ。
その後、父親が経営する食肉卸の会社に強引に入社させられたが、仕事の合間を縫っては、ダイビングなど、趣味に没頭していたという。
だが、この趣味が、とんでもない奇跡を生むことになった。
気温が同じでも水中の中だと冷たく感じる、というダイビングの経験が、「凍眠」の開発に活かされたのだ。
この時、ある言葉を思い浮かべた。
「人生無駄なし」と「人生二度なし」だ。
どちらも、様々な人が語っている言葉だが、個人的には
「人生無駄なし」はホンダの創業者、本田宗一郎氏、
「人生二度なし」は哲学者、森信三先生、
からの言葉が印象深い。
人生には、無駄な経験は一つもない、と思う。
失敗に思えても、その経験が後の素晴らしい人生に生かすことができる、そう感じる。
目の前の人生を思いきり楽しむこと、
好きなことに没頭すること、
その瞬間は、二度と戻らない尊い時間だと感じる。
そして、詩人、相田みつをの次の詩が、自分の背中を押してくれる。
じぶん
いま ここ
じぶん
いま ここ じぶん
それを
どう充実させて
生きるか
あるいは むなしく
生きるか
それをきめるのは
いま ここの
じぶん