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よりよく生きるためのキャリア戦略

総務省が発表した「労働力調査の2023年平均結果」によると、正規社員・従業員数は3603万人で9年連続の増加、非正規社員も2124万人で2年連続の増加となった。
転職者数は328万人と2年連続の増加で、近年では19年の353万人、18年の330万人に次ぐ水準だ。
私も約30年前、転職した経験があるが、今では転職も当たり前の時代になってきている。

「今すぐ転職を考えていない人のためのキャリア戦略(田中研之輔著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)」という、「生き方・働き方」について書かれた書籍がある。

「経営戦略や事業戦略という単語は日々飛び交うのに、戦略的思考を、自分自身のこれからのキャリアにあてはめて考える機会は少ない」
「自らの人生を決めるのは自分。どうしていくのかを、一つひとつデザインしていくことが大切」との著者の言葉が印象的だ。

さらに、「戦略的に思考するための内的対話のアプローチ方法」が大変参考になる。
それは、「何を大切にして、どう生きていきたいのか」を深めるためのシートだ。

例えば、
「蓄積してきた自分の強み・今後伸ばしたい自分の強みシート」
「『自社・顧客・競合』を自分に置き換えた『自己・状況・社会』シート」
「やりたくないことシート」・・・等が紹介されている。

自分と向き合い、どう生きていきたいか、を考える時間は尊いように感じる。
そしてこのことは、転職を考える人だけに限らないであろう。

自分も、高齢者と言われる年代に近づきつつある。
未来を切り拓くために、今まで以上に、自分と向き合い、自分と対話することを大切にしていきたい。
そしてこのとき、著者の言葉をかみしめたい。

「大切なことは、自らの過去を経験を誰よりもあなた自身が認めてあげること」
ということを。