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侍ジャパン稲葉監督から学ぶ「リーダーとして大切にすべきこと」

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東京オリンピックで、侍ジャパンが見事、金メダルを獲得した。
稲葉篤紀監督から、成果を創出するために大切なリーダーとしてのあり方を学ぶことができる。

今年の1月、ネット記事に柔道の井上康生監督との対談記事が紹介されていた。

2020年の一字に、稲葉監督は、結束の「結」を掲げていた。
監督としての結びの最後の年だということと、「みんなで結束する」という想いを込めた。

そして2021年。
稲葉監督は「束」を掲げた。
国民の皆さんを含めてみんなで結束しよう、そして、コロナ禍での医療従事者の皆さんへの感謝の気持ちとしての花束の想いを込めたのだった。

この「結束」という稲葉監督の想いは、まさに、今回のオリンピックでの試合に表れていたように感じる。
リーダーの想いが、一人ひとりの選手の心に刻まれ、結束を強め、「つなぐ野球」を貫いたことは金メダル獲得の大きな要因ではないだろうか。

リーダーが、実現したいビジョン、そのためのチームのあり方を明確に描き、繰り返し伝え続けること。リーダーの本気の言霊は、チームビルディングにおいて最も重要なことのだと思う。
だからこそ、選手一人ひとりが自分の役割をしっかりと自覚し、モチベーションを高め、全員が一体となって試合に臨むことができるのだろう。


そして、「結束」「つなぐ野球」を実現するための「逆方向に打てる選手を選ぶ」「ファーボールや機動力を使い、地道に1点ずつを取りに行く戦術を立てる」など、ビジョンを実現するための「打ち手」に一貫性があることも、リーダーとして学ぶべき点が多い。

「ストーリーとしての競争戦略(楠木建 著/東洋経済新報社)」に次のように記されている。

ストーリーを全員で共有していれば、自分の一挙手一投足が戦略の成否にどのようにかかわっているのか、一人ひとりが根拠を持って日々の仕事に取り組めます。戦略がどこか上のほうで漂っている「お題目」でなく、「自分の問題」になります。自分がストーリーの登場人物の一人であることがわかれば、その気になります。こうしてビジネスは総力戦になるのです。

まさに侍ジャパンは、総力戦で勝利を勝ち取ったのだと思う。


稲葉監督は、試合後のインタービューで、こう語った。

勝ちたい、金メダルを取りたい、という選手の想いが結束して、いいチームで、いい試合ができた。・・・みんなでつかんだ勝利。