Visionary

ALL FOR FUN

鉄道を魅力的にデザインする水戸岡氏に学ぶー脱固定観念の大切さー

 

豪華寝台列車ななつ星in九州」をはじめ鉄道を魅力的にデザインする水戸岡鋭治氏。
外装から内装まで全てのデザインを手がける。
今では、駅や公園、ホテル、カフェなど、全国各地から依頼が殺到している。
様々な媒体で紹介されているが、以前見た「カンブリア宮殿」でも印象的だった。

水戸岡氏は、勉強も運動も嫌いだったらしいが、絵を描くのは得意だった。
周りの人に褒められるのが嬉しくて、どんどん描くようになった。

子どもの頃、のんびりしていて不器用のため、「鈍治(どんじ)」がニックネームだった。
後に設立した「ドーンデザイン研究所」の由来にもなった。
その理由が興味深い。

「鈍」はデザイン上で大切なキーワードなのだという。

水戸岡氏は、本当に美しいデザインは鈍角だと考えている。
自然を見ても、良いものは良い鈍角をしていて、鋭角のものは遠くかは見えないが、鈍角は遠くから見ても美しい。
だから、車両のデザインをする時、自然の形に近い鈍角を大事にしている。

なるほど。
「鈍」に対する固定観念が変わる。

人間学を学ぶ月刊紙「致知」の9月号に、水戸岡氏の記事が掲載されていた。

JR九州との仕事で最初に提案したのは「アクアエクスプレス」という真っ白い車両だった。
鉄道車両にとって汚れが目立つ白はタブーとされ、現場から猛反対を受けた。
それでも、鮮やかな白を守るメンテナンス技術さえあれば可能だと力説し、何とか実現した。
結果、白が海沿いの景色に映え大評判となり、現場も白が際立つように懸命に磨き、人気列車となったのだ。

固定観念に縛られないことの大切さを感じる。

以前、教育でも、関連した話を聞いたことがある。
自分の可能性を最大限に伸ばすために大切なこと、それは固定観念の打破だ、と。
「自分の能力はこんなもんだ」と決めつけることが、自分の可能性に蓋をしてしまう。

日常的に様々な場面で、人は固定観念で考えてしまうことが多いのかもしれない。

固定観念
これから、少し意識していきたい。